2024-11-29
不動産を購入するときには、自己資金だけでなく住宅ローンなどの借り入れ金をもとに購入することが一般的です。
一方で、転勤やライフスタイルの変化による買い替えなどで不動産を売却する場合、住宅ローンの返済中でも売却できるのか疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ローン残債がある場合の不動産売却についてご紹介します。
住宅ローンの残債がある不動産は、基本的に不動産に対して金融機関から「抵当権」の設定がなされています。
抵当権とは、借りた住宅ローンの返済ができないときに、購入する不動産に対して借り入れ先の金融機関が設定する権利のことをいいます。
債権者の強力な権利である抵当権がついている物件は、債務が残っていることを表し、別の金融機関は新たな融資をおこないません。
つまり、抵当権が付いたままだと買い手が住宅ローンを組めず、買主が見つかりにくくなってしまいます。
住宅を売却するときには、住宅ローンを完済して、抵当権を抹消する必要があります。
住宅ローンを完済する前に不動産を売却するときには、住宅ローンの状況によって対応が異なります。
●アンダーローン(住宅の残債が住宅の売却額を下回っている)
●オーバーローン(住宅の残債が住宅の売却額を上回っている)
アンダーローンであれば、住宅を売却することでローンを完済でき売却が可能ですが、オーバーローンでは完済できず、抵当権を抹消できないために売却は難しくなります。
また、アンダーローンの場合、住んでいる住宅を売却したのち、毎月賃料を支払うことでその住宅に住み続けられる「リースバック」制度も利用可能です。
リースバックを利用することで、引っ越しをすることもなく慣れ親しんだ住宅に住み続けることが可能です。
ローン残債のある不動産売却をするうえで、次のような点に注意が必要です。
ローン残債がある場合、オーバーローンなのかアンダーローンなのかあらかじめ把握しておくことが重要です。
とくにオーバーローンの状態では、通常の売却やリースバックなどができず、預貯金でのローン完済や任意売却などの方法が必要となるため、注意が必要です。
家の住み替えをおこなうのであれば、先に今住んでいる住宅を売却して、新しい住宅を後から購入する「売り先行」がおすすめの方法です。
売り先行ではお金の工面がしやすい点がメリットとなるため、住宅ローンの返済や新しい住宅の購入費用など費用の面で役立つでしょう。
不動産の売却価格は、築年数が経つにつれ、しだいに下がっていきます。
もしご自身の自宅をなるべく高い価格で売り出したい場合は、築年数が経過する前に早めに検討しましょう。
今回は、不動産の売却を検討されている方に向けて、ローン残債がある場合の不動産売却についてご紹介しました。
ローン残債のある不動産であっても売却は可能ですが、あらかじめローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。
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