2026-08-13
「親が施設に入って誰も住んでいない。固定資産税だけ毎年払っているが、誰も手をつけられない…」
お盆は、離れて暮らすご家族が実家に集まる年に一度の機会です。だからこそ、この時期に「実家をどうするか」の話題が出たご家庭は多いのではないでしょうか。
そして実は、いまその先送りに「期限」が設定されていることをご存じでしょうか。2024年4月に相続登記が義務化され、それ以前に相続した不動産も2027年3月31日までに手続きが必要になりました。今日(2026年8月)から数えて、残り約7ヶ月です。
本記事では、埼玉の実家を放置し続けた場合に何が起きるのか、そして「話し合いが進まない実家」を現状のまま現金化する方法を、期限とお金の観点から整理して解説します。
当サイトへのご相談は、毎年お盆明けの8月下旬から9月にかけて増加します。理由は明確です。
一方で、その場では結論が出ずに「また今度、みんなで考えよう」と持ち帰るケースがほとんどです。しかしその「また今度」が、次のお盆=1年後になってしまうのが実家問題の怖いところです。埼玉県内でも、さいたま市・川越市・所沢市・ふじみ野市といった住宅地で、こうして10年以上放置された実家が増え続けています。
これまで相続登記(亡くなった方の名義を相続人に変更する手続き)は任意でしたが、2024年4月1日から法律で義務化されました。ポイントは次の3点です。
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請しなければなりません。
ここが最も見落とされやすい点です。2024年4月1日より前に発生した相続も義務化の対象で、その場合の申請期限は2027年3月31日とされています。
つまり、「父が10年前に亡くなったが、実家は父名義のまま」というご家庭も対象です。残された時間は約7ヶ月です。
期限内に申請しないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。
なお、遺産分割の話し合いがまとまらず期限に間に合わない場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きで、いったん過料を回避することができます。ただしこれはあくまで暫定措置であり、正式な相続登記の代わりにはなりません。遺産分割がまとまった後、改めて登記が必要です。
押さえておきたいこと
名義が亡くなった親のままの不動産は、そのままでは売却できません。売るにも貸すにも解体するにも、まず相続登記が前提になります。「売ろうと思ったときに、まず登記から半年かかった」というのは実際によくあるケースです。
「使っていないけれど、固定資産税は年10万円くらいだから、まだ持っていられる」——この前提も、いま崩れつつあります。
住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税が最大6分の1に軽減されています。空き家でも建物が建っていれば、これまでは軽減が続いていました。
しかし2023年12月13日施行の改正空家法により、状況が変わりました。
「管理不全空家」とされるのは、たとえば次のような状態です。
倒壊寸前でなくてもよい、という点が今回の改正の要です。年に一度、お盆に帰ったときだけ草を刈っている——という管理状態では、対象になり得ます。
特例が解除されると、土地の固定資産税は敷地200㎡以下の部分で最大6倍、200㎡超の部分で3倍に跳ね上がる計算になります。年10万円だった負担が、年30〜60万円になる可能性があるということです。
放置は「無料の先送り」ではなく、年々コストが増える選択になりつつあります。
一方で、相続した実家の売却には税金面の大きな優遇が用意されています。「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの3,000万円特別控除」です。
売却益から最大3,000万円を控除できるため、譲渡所得税がゼロになるケースも珍しくありません。ただし、適用には条件があります。
この特例の適用期限は、現在2027年12月31日までとされています。
そして注意点がひとつ。2024年1月1日以後の譲渡では、相続人が3人以上の場合、控除額は1人あたり2,000万円に減額されます。兄弟3人で相続した実家では、使える控除枠が変わってくるということです。
見落としがちな期限にご注意ください
ここで最も重要なのは、「相続から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限です。2023年中に相続が発生したご家庭は、2026年12月31日が期限——つまり残り4ヶ月半です。売却手続きには通常1〜3ヶ月かかることを考えると、決して余裕のあるスケジュールではありません。
※税制の適用可否はご事情により異なります。最終的な判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。当サイトからも提携税理士のご紹介が可能です。
「売ることは決まった。でも、あの状態の家が売れるのか」——ここで多くのご家族がつまずきます。選択肢は2つあります。
相続した実家の売却で直接買取が選ばれる最大の理由は、価格そのものよりも「金額と期日が最初に確定すること」にあります。兄弟が3人いれば、3人の予定と気持ちを何ヶ月も揃え続けるのは現実的ではありません。「この日に、この金額で、こう分ける」が決まった瞬間に、10年動かなかった話が動き出す——実際によく起こることです。
改めて、いま埼玉の実家に関わっている方が意識すべき期限を整理します。
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| 2026年12月31日 | 2023年に相続が発生した方の「空き家3,000万円特別控除」の売却期限 |
| 2027年3月31日 | 法改正前に相続した不動産の相続登記の申請期限(過料10万円以下) |
| 2027年12月31日 | 空き家3,000万円特別控除そのものの適用期限 |
そして、これらとは別に、管理が行き届かない期間が続くほど「管理不全空家」として固定資産税が最大6倍になるリスクが高まっていきます。
「まだ決まっていないから、相談はもう少し先で」と思われるかもしれません。ですが実際には、査定額という具体的な数字がないと、ご家族の話し合いは前に進みません。「いくらになるか」がわかって初めて、「じゃあ売ろう」「こう分けよう」という議論ができるからです。
弊社は埼玉県全域を対象に、業界歴10年以上のスタッフが自社で直接買い取ります。名義が親のままでも、残置物が残ったままでも、再建築不可でも、まずは現状のままご相談ください。提携の司法書士・税理士とともに、登記から税務、売却までを一括でサポートいたします。
ご家族がまだ集まっているこのお盆の期間に、「来年までの宿題」ではなく「今年中の予定」に変えてみませんか?
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※本記事は2026年8月時点の法令・税制に基づいて作成しています。相続登記および税制の適用可否は個別のご事情により異なりますので、具体的なお手続きは司法書士・税理士、または所轄の法務局・税務署にご確認ください。